
ですから、1992年に私どもはまず、最初の農業政策を草案として議会に提出し、州政府の間でも討議され、幸い私もこの農業政策の決議案の作業にも関わったわけですが、もうすぐ採択される予定です。 私どもの政策策定の目的は何でしょうか。 これまで、いろいろな問題が浮上してくるたびに、その解決策を出さなければなりませんでした。長期的な解決策というのが見出せなかったのです。ですから、これからはその農業政策を戦略的に、きちっと長期的に形作っていかなければいけないという目標を掲げたわけです。「緑の革命」は、インドの中でも、ほんの少数の人にしか繁栄をもたらさず、本当に貧しい人は、そこから恩恵を得なかったのです。そこで、農業政策が改正され、すべての分野でバランスのとれた政策にし、皆にそれが適応されるように修正されたのです。 農民が「自分こそもっともっと農業分野に投資をしてその見返りを得るのだ」ということを認識しなければ、農業政策は意味がないわけです。そして、輸出にこぎつけるほどの収穫物ができるように、もっていかなければいけないわけです。農民が「実際に農業というものは、損をする職業だ」と考えたら農業分野は伸びません。 私どもの農業政策が実施されることで、人々が、そして農業が変わっていってほしいと思っています。私どもは新しい農業政策をもってインドでの新しい農業の向上、経済の発展、また、農村における潜在的な失業というものをなくしていこうというのがねらいです。そして、経済的な発展をめざすわけです。 もっとも重要なことは、この政策がやはり農村の人々に恩恵をもたらすということです。特に恵まれない人たち、たとえば、農村の労働者、女性、そして地位の低い人たちを救うということであり、この政策をもって、失業及び潜在的な失業を打ち消すということです。潜在的な失業があれば、どのようなことが起こるのでしょうか。たとえば、6ヵ月分の食料が必要である場合、6ヵ月は仕事がありますが、次の6ヵ月分は仕事がまったくなくなってしまいます。 次は投資です。1年間の投資しか今は実現されていません。しかし、本当に必要となるのは、長期的な開発に向けての投資です。ですから、長期的な投資が最優先されます。たとえば灌漑とか、井戸を掘るとか、道路を造る、コミュニケーション設備を整備する、それから輸送設備を整備するということが重要です。 生産性が上がれば、それをやはり市場で売っていかなければいけません。商品化も伸ばしていかなければいけないわけです。 3番目の分野は教育です。今日、農業関係の教育は、まだまだ研究所の中に留まっています。実際の農地にはまだその結果が現れていません。様々な理由から、研究開発は、いろいろなレベルで行われる必要があります。研究所の中だけに留まるのではなく、実際の現場でこれが実施されなければいけないわけです。農民が研究開発の成
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